Netflixでニュー・シネマ・パラダイスを観ました。
- 発売日: 2013/11/26
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はじめに
僕が小学生くらいの時に父親が観ていて、断片的に観た記憶が残っていた。
本当に覚えてるのはワンシーンだけだったのですが、絶対に面白いだろうとなぜか確信。
タイトル、ジャケットから滲み出る名作感、これも大事な要因かと。
あらすじ
ローマ在住の映画監督・サルヴァトーレのもとにある晩、故郷の母から電話が来て、アルフレードが死んだことを告げる。
サルヴァトーレはベッドで寝ながら、昔のことを思い出す。
第二次世界大戦中、「トト」と呼ばれていた幼いサルヴァトーレ少年は、シチリア島の僻地の村で母と妹と暮らしている。
父は戦争に行ったきり、なかなか帰ってこない。
当時、村のたった一つの娯楽施設は、村の中心の広場にある、教会を兼用した小さな映画館だった。
外界から隔絶された当時の村人たちにとって、その映画館は村の外に通じるたった一つの窓だった。
週末になり、映画館で旧式の映写機が回り出すと、アメリカ映画に出てくる信じがたい豊かさや、保守的な村ではありえないロマンティックな男女関係など、目を丸くして見ている村人たちの前に外の世界が写しだされた。
新作の輸入映画のかかる夜、村人たちはみな映画館に集まり、スクリーンに声援を送り、また教会の謹厳な司祭が削除させたキスシーンのある箇所では、揃ってブーイングを鳴らすのだった。
映画に魅了されたトトは何度も映写室に入り込んで、そのたび映写技師のアルフレードにつまみ出されていた。
しかし、様々な出来事をきっかけに2人は親しくなり、アルフレードはトトに映写機の操作を教えるようになる。
ある晩、映画館が火事になり、フィルムを救い出そうとしたアルフレードは火傷で視力を失った。
やがて父親の戦死が伝えられ、トトは新しく建て直された映画館「新パラダイス座(Nuovo Cinema Paradiso)」で子供ながら映写技師として働き、家計を支えるようになった。
年月が過ぎ、若者となったトトはムービーカメラを手に入れ、自分でも映画を撮影するようになる。
駅で見かけた美少女エレナとの初恋を経てトトは軍隊に徴兵されるが、除隊後村に帰ると映写室には別の男が座り、エレナは音信不通となっていた。
落ち込むトトにアルフレードは「若いのだから外に出て道を探せ、村にいてはいけない、そして帰ってきてはいけない」と言ってきかせる。
「人生はお前が観た映画とは違う、もっと困難なものだ!」。
トトはその言葉通り、列車に乗り、ローマに向け旅立った。
それから30年がたち、ローマで映画監督として成功し、中年となったトト=サルヴァトーレは、アルフレードの葬儀に出席するため、年老いた母の待つ故郷の村に帰ってきた。
そこで彼は「新パラダイス座」がすでに閉館し、建物の取り壊しも近いことを知る。
サルヴァトーレはアルフレードが彼に遺した形見を渡される。
ローマに戻ったサルヴァトーレはそのフィルムを映写させる。
そこには複数の映画のラブシーンがオムニバスで編集されていた。
かつて司祭によって削除されたキスシーンを、アルフレードがつなぎ合わせたものだった。
映像を見ながらサルヴァトーレは過去を懐かしみながら、微笑んで涙するのだった。
感想
映画って感想やら評論やら書くのは難しい。
言葉や単語の持つイメージがひとりひとり異なるからだ。
だから誤解を恐れずに書くしかない。
再生して映像の古さに何度か観るのをためらった。
どんなテンションで観るものなのか観る準備がしづらいと思っていた。
名作の雰囲気、確か泣ける映画だったであろう幼い日の記憶。
出だしでイタリア語が聞こえてきてさらに戸惑う。
あれ?イタリア映画だったっけ?と。
とにかく観ないことには何も始まらないのでそのまま観続けた。
トトとアルフレードの交流がメインでとても心温まる作品。
イタリア、シチリア島の風景も素晴らしい。
ただ、古い映画だからか、イタリア映画だからなのか、ちょっと喜劇っぽいシーンなどもあり、戸惑う。
こんな映画だったか?と。
でもトトが可愛く、アルフレードがとにかく優しい。
それだけで気持ちが持つ。
ちなみに僕が覚えていたシーンというのは、火事で映画館が焼けてしまい、トトがアルフレードを救出するあたりの記憶だけが残っている。
すごい鮮明に残っている。
ニュー・シネマ・パラダイスといえばこのシーンだよねって言うくらい。
ただこの年齢になって観てそれが変わった。
確かに燃える映画館からトトがアルフレードを助けるシーンも良い。
目が見えなくなったアルフレードが映写室に来るシーンも良い。
でもラストのアルフレードがつなぎ合わせたフィルムを懐かしそうに観るトトの最後のシーンがグッとくる。
アルフレードが幼い頃のトトにあげたフィルムだ。
トトが欲しいと言ったあのフィルムをアルフレードが最後の最後まで持っていたのだ。
あのシーンはたまらない。
年を重ねてから観ると視点が変わって感慨深い。
僕が好きな映画はそんな映画だ。
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