- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2002/07/25
- メディア: DVD
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はじめに
『愛と義に生きたひとりの侍の物語』と一言で語ってしまうのは、ありきたりな気がしてなんだか味気ない。
きっと今を懸命に生きている人であれば、この作品の主人公である吉村貫一郎という人間の泥臭さ、人としての奥深さに心打たれるだろう。
こんな人にオススメです
奥さんやお子さんのいる男性には特にオススメだし、その逆も然り。
家族を食わせるため、守るために働いている人。
新撰組に関わる作品が好きな人。
時代劇が好きな人もそうでない人も。
長編作品でも大丈夫な人。
徹底的に涙を流したい人。
ざっくり内容紹介
『壬生義士伝』(みぶぎしでん)は、浅田次郎による日本の歴史小説。
南部地方盛岡藩の脱藩浪士で新選組隊士の吉村貫一郎を題材とした時代小説である。
新選組で守銭奴や出稼ぎ浪人などと呼ばれながら近藤勇、土方歳三、斎藤一、そして沖田総司など新選組の名だたる隊士が一目おいた田舎侍・吉村貫一郎が繰り広げる武士としての義、家族への愛、友との友情という人間ドラマを描いた作品で、2000年に第13回柴田錬三郎賞を受賞した。
浅田次郎にとっては初の時代小説で、綿密に取材を重ねて執筆した作品である。
『週刊文春』に1998年9月3日号から2000年3月30日号まで掲載され、文藝春秋より上下巻で2000年に単行本化、2002年に文庫化された。
浅田の長女が岩手の医科大学に入学し、盛岡で一人暮らしを始めたことから、何度か盛岡を訪れ、盛岡(南部藩)藩士を主人公にした作品を制作しようとしたことが、本作のきっかけである。
2002年1月2日に時代劇ドラマになった。(新春ワイド時代劇 「壬生義士伝〜新選組でいちばん強かった男〜」:テレビ東京)
本作はギャラクシー賞選奨・ATP特別賞・橋田賞を受賞している。
あらすじ
今や官軍となっていた薩長連合、対する会津藩兵らと新撰組は賊軍という立場に貶められた。
戦況は不利かと思われ数名の藩兵らが撤退する最中、錦の御旗を掲げた薩長連合に向かって走り出し、勇ましく刀を抜き最後まで戦おうとする一人の男の姿があった。
男の名は吉村貫一郎――撃たれようとも立ち上がり、なおも戦おうとするその姿に、新撰組の仲間達は「逃げろ、お前は生き延びるんだ!」と叱咤激励し、彼を戦場から逃がす。
オススメシーンその1
吉村貫一郎は貧しい家族に仕送りをするために、脱藩して出稼ぎすることを決意する。
妻や子ども二人が寝静まったある夜、黙ってこっそりと家を後にし、京へ向かわんとする吉村貫一郎。
父が家族のために危険を冒して脱藩することを気付いていた息子の嘉一郎は寝たふりをしていた。
寝ている幼い妹・みつを起こし、父を追う。
すぐに父に追いついた嘉一郎は貫一郎に声をかけるが、背中越しに、追ってきてはいけないと息子を突き放す。
嘉一郎は父を引き止めるために追ってきたのではなく、2度と会えなくなるかもしれない幼いみつをせめて最後に抱いてやってくれとお願いしにきたのだ。
今生の別れを覚悟し、号泣しながらみつを抱きしめる吉村貫一郎。
泣ける。
オススメシーンその2
鳥羽・伏見の戦いで薩長軍に追い詰められた新撰組は、次から次に同士達が敗走する。
吉村貫一郎は、新撰組に忠義を尽くし続け、己の義を守るため、銃を構える薩長軍に真正面からひるむことなく特攻する。
作品紹介
監督: 松原信吾/長尾啓司
原作: 浅田次郎
吉村貫一郎(南部浪人・新選組剣術師範)…渡辺謙
しづ(貫一郎の妻)…高島礼子
大野次郎右衛門(南部藩重臣・貫一郎の親友)…内藤剛志
大野次郎右衛門(青年期)…尾上寛之
佐助(大野家中間)…村田雄浩
貫一郎(青年期)…渡辺大
しづ(少女期)…安倍なつみ
近藤勇…柄本明
土方歳三…伊原剛志
沖田総司…金子賢
永倉新八…遠藤憲一
原田左之助…大鶴義丹
斎藤一…竹中直人
大石鍬次郎…谷口高史
二宮順之助…大柴邦彦
伊東甲子太郎…萩原流行
八木源之丞…津川雅彦
坂本龍馬…筧利夫
谷三十郎…六平直政
井上源三郎…浅田次郎(特別出演)
みよ…岡本綾
おその…坂井真紀
服部武雄…阿藤快
中島三郎助…夏八木勲
ひさ…岸田今日子
感想
時代劇に馴染みがない人は特に観てもらいたい作品だ。
僕も普段は時代劇をあまり観ないのだけど、たまたま2002年の正月にテレビで放映されていたのを観て引き込まれてしまった。
10時間も放映していたが飽きることなく最初から最後まで観た。
映画版もあるのだけど個人的にはドラマがオススメだ。
僕が初めてこの作品に触れたのがドラマ版ということもあるが、原作の小説はもっとボリュームがある。
2時間に凝縮された映画版より、10時間あるドラマ版のほうが原作に近い内容で表現できていると思う。
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